子供の頃の記憶を辿りながら、千葉県の野生ランを探す

ヒトツボクロ・ササバギンラン

                

(第9・10回)05月

ヒトツボクロを求めて(第9回)【ノットコンプリート】
2013年5月某日
そろそろ全く見つからないヒトツボクロをコンプリートしたいです。ですが、なぜかありません。
見逃しているとも思えないです。多分、食べられてしまっているとか・・・。

ただ、この界隈のヒトツボクロがすべて食べられるという事はないと思われますので、 かなり行くのがしんどいですが、かつて一番大量に自生していた山へ出撃する事にしました。この山には、モミが たくさんあって、その下によく生えていました。そこ行くには、沢を上り、峯をいくつか越えなければなりません。 ちょっとした登山みたいです。

汗だくで目的地着いてみると、昔よりプアな感じが漂っていました。
途中、エビネと小さなコクランを見かけた程度で、ヒトツボクロをまたしても見つける事は出来ませんでした。
mitsuさんにも過酷な登山をさせて何も見つからず、申し訳ない事をしてしまいました。
レベル4→10に訂正?


ヒトツボクロを求めて(第10回)【ヒトツボクロ・ササバギンラン】
2013年5月某日
前回のヒトツボクロ探索(ノットコンプリート)で30年前のポイントはすべて使い果たしました。
今後は松+モミの雑木林を片っ端から探索する意外にありません。ただ、これだけ探して無いということは、鹿や猪、キョン などの動物に食されているとしか思えません。現に、シュンランは急斜面などにしか自生が見られず、希に平地にあっても 葉がほとんど無い状態のものばかりです。

今回はあるダムの近くにクマイガイソウがあったという情報(20年以上前の)があったので、その辺を捜索してみようと、 mitsuさんと出撃しました。
クマガイソウはスギ林や竹林に多く見られましたが、開発により、私の知っていた自生地は壊滅 しました。
何の情報もなく探しても見つかる気がしないランです。20年以上前に見たという薄い情報でしたが、雑木林でも近くにあれば ヒトツボクロを探したり出来るので、ダメ元で出撃しました。

現場に着くと、クマガイソウがあったという竹林は立ち入り禁止となっていました。 残念ながら現場をあとにして車に戻ると、道路横で、ギンランが一本だけありました。花は終わっていました。

エビネ

仕方なく、遊歩道があるという標識に従い車を進めると、左側に杉林、右側に松やモミが混ざる雑木林が出てきたので、 最初に杉林に入ってみました。しかし、思ったよりプアな感じで、エビネとオオバノトンボソウくらいしかありませんでした。



混生

次にヒトツボクロ探索の為に反対側の雑木林に入りました。 すると、雑木林なのに、いきなりヒメフタバランの群生を発見!
更に進むとコクランの群生ミヤマウズラキンラン、 今までほとんど見当たらなかったシュンランが大量に生えていました。
30年前の雑木林にタイムスリップした感じです。左の写真は手前がヒメフタバラン、左奥にシュンランが混生している写真です。
この森には、どうやらまだ天敵動物が入っていないように思われます。



ササバギンラン

そして、花が終わっていましたが、またキンランのようなものを発見しました。 しかし、よく見てみると、葉の幅がキンランより狭く、ギンランにしては大きい個体です。まさか、これは・・・。
レベル9にしたササバギンランだと思われます!ある所には当たり前のようにあるようですが、 私の住む地域では、なかなかお目にかかれないランです。来年の開花が楽しみです。
花がない個体も数本見つける事が出来ました。


これだけの種類が同じ雑木林に自生しているのはかなり珍しい事です。ヒトツボクロもありそうなのですが、 mitsuさんと気合で探すもなかなか見つかりません。

ヒトツボクロ

しかし、ついに!!念願のヒトツボクロを発見!!この1本を見つけるのに、どれほどの時間を掛けたのでしょうか? 他にもないか徹底的に探しましたが、この1本しか見つける事は出来ませんでした。 開花しそうな個体ですので、また撮影に来たいと思いますが、なくなってた・・・なんて事にはならないで欲しいです。 他にあてがありませんから・・・。
ともかく、2種類のコンプリートに成功です!!





ヒトツボクロ

今回の成果(コンプリート)
ササバギンラン
ヒトツボクロ

コンプリート済み(再発見)※オオバノトンボソウは省略
エビネ
ヒメフタバラン
コクラン
ミヤマウズラ
シュンラン
コクラン
キンラン