子供の頃の記憶を辿りながら、千葉県の野生ランを探す

カシノキラン、セッコク発見!!

                

(第42回)9月

ついに!悲願のカシノキラン、セッコク発見!!

前回の南方系野生ランの探索で、シュスランの白色系の開花を見ることが出来ましたが、私の住む地域では、ピンク系のものが多く、 そちらの開花も押さえたいので、シュスランの自生地へ出撃しました。
すぐにシュスランを見つける事が出来ましたが、開花状態のものをなかなか見つける事が出来ません。


昨年撮影したエリアではないので、ちょっと不安になりましたが、お目当てのピンク系のシュスランを見つける事が出来ました。


群生している所を撮影したかったのですが、遅い出撃ですぐに夕方になった為、自生地を後にしました。
ただ、このエリアは大きいモミの木が多く、昨年の冬にカヤランを見つけたエリアでもあります。帰りがけに ちょっと大きめの木があったら、着生ランのチェックだけ軽くしていこうと、双眼鏡を準備しました。
実はこのカヤランが、かなり高い所に着生していたので、双眼鏡で覗いてもカヤランとは断定出来ず、もしかしたらカシノキランかも しれないと内心ドキドキしていました。
カシノキランは千葉県では絶滅した野生ランとされ、子供の頃も全く見たことがないランです。 しかし、近年、県内で数名の方が発見され、ネット上でも公開されています。
千葉県内にあるならば、いつか絶対に見つけてみたいと思っていたランの一つです。
カヤランの開花時期は5月、カシノキランは7月~8月に咲くようです。
つまり、5月に見に行って黄色い花が咲いていなければ、カシノキランの可能性が高まるわけです。
しかし、今年5月に行って見ると、黄色い立派な花が咲いていました・・・。
カヤランなどの着生ランがあるならば、他の着生ランが自生している可能性も高いと思っているので、付近のチェックは怠らないようにしています。 すると、数本目のモミの木にセッコクを発見!!


子供の頃以来となるセッコクの自生状態発見です!
しかし、最近全く着生系が見つからないので、チェックはするものの、肝心の望遠レンズ(と言っても300ミリですが・・) を持ってきていませんでした。だいたい7~8mは離れているので、通常のレンズでは・・・。
とりあえず撮ってトリミングしてみましたが・・・。
2株着生しているのがわかるでしょうか?
さらにもっと生えていないかチェックを続けると、かなり低い位置に何やらかたまって生えているものを発見!

「あー、カヤランか」と思い双眼鏡でじっくり見ると、カヤランではなく、カシノキランの可能性が出てきました。
カシノキランを見つけた事はもちろんありませんが、育てているのもを間近で何度か見たことがあります。
カヤランとカシノキランの葉は似ていますが、近くでみると、花が付いていなくても判別出来ると思います。
①カヤランは、ムカデのように葉が順番に出てくるものが多いですが、、カシノキランは、同じ場所から数枚の葉が出ます(すべてではありませんが)。 ただ、小さなカヤランは同じ場所から葉が出ている事が多く、判別出来ません。
②カシノキランの方が、若干葉の幅が広い場合が多いです。
③更に写真ではわかりづらいですが、花が咲いて間もないと感じさせるような花茎が緑色で残っていました(カシノキランの開花は7月~8月、カヤランは5月)。
以上のことから、ほぼカシノキランと断定してもいいのではないかと思います。 来年5月には完全に判明するので、そこまで断定は通常待つべきですが、今回は私の野生ランセンサーが、カシノキラン と告げているのです(ホントかよ!?)。
この写真もトリミングしたもので良い写真ではありません。
とりあえず300ミリで撮り直すつもりです。ただ、セッコクは遠いので、花が咲かないと無理かも・・。

今回の成果(コンプリート)
カシノキラン(たぶん)新発見!!
セッコク