子供の頃の記憶を辿りながら、千葉県の野生ランを探す

ユウシュンラン発見!!クマガイソウ・ギンラン開花

                

(第62回)05月

ユウシュンラン発見!!クマガイソウ・ギンラン開花


そろそろ開花ラッシュの時期ですが、なかなか山へ行く事ができませんでした。 なんとか時間を作って、幼馴染のsinちゃんと昨年見つけたクマガイソウが咲いているかもしれないので、行ってみました。

舗装されていない長い林道を進みます。
私は山奥の車の往来がほとんど無い林道を通る時は、デッドスローで車を進め、時々停止して、車中から土手や山の中に何かランが生えていないか ついつい探す癖があります(危ないのでやめましょう!)。
これまでこの方法(?)でキンランやエビネを見つけた事はありましたが、さすがにシュスラン属のような小さいランは不可能です。
キンランでも咲いてないか山中の土手を確認すると、何やら白い点のようなものが見えました。
アワフキムシだろうと思いましたが、もしかしたらギンランかもしれないので、道の脇に車を停めて見てみました。
すると、「あっ、ギンランだ!ラッキー!」と思い、撮影しようとカメラを向けると、ギンランではなく、ユウシュンランでは? と思いました。


ユウシュンランはギンランに似ていて、千葉県ではあまり見られないランだそうで、私は見たことがありませんでしたが( 今までギンランだと勘違いしていたものがあるかも)、 ギンランと比べたユウシュンランの特徴としては、
①ギンランより葉が小さい(菌への依存度が高い)。
②ギンランは通常3枚以上の葉があるが、ユウシュンランは2枚程度。
③ギンランは横向きに近い形で開花するが(ひねりがみられる)、ユウシュンランは上を向いたまま開花する(ひねりが全く無い)。
④ギンランは開花してもほとんど開かないが、ユウシュンランはかなり開いて開花する。
⑤ギンランより少し花が大きい(もしかしたら、葉が小さく、花が広がるので、そう見えるだけかも)。
⑥ギンランは20センチ以上になることがあるが、ユウシュンランは10センチ程度。

まだ完全に開花していないし、葉がネットで検索して出て来るものより大きい気もしますが...。
花は通常のギンランより、咲いていなくても大きそうです。
葉も通常このくらいの個体のギンランですと、立派な葉が3枚はあるのですが、2枚です。
上向きのまま完全に花が開くか確認しないと、ユウシュンランとは断定しない方が良さそうです。
【※この個体は後日確認すると、花が広がらずに枯れてきてしまい、花も少し横向きになってしまったので、ユウシュンランではなく、 ギンランと判断しました】。

近くにないか探してみると、もう一本ありました!!


こちらは花がお互いに向かい合って、葉が2枚。完全に上を向いてねじれていません。まだ完全に花が開いていない状態ですが、ユウシュンランと断定してもよさそうです。

ギンランもありました。このようにノッポな感じで3枚以上葉があり、花も横向きになろうとしています。


こんな感じを車中から発見しました(良い子はまねしないで下さい)。


クマガイソウは昨年2本だったものが、3本に増えていましたが、残念ながら、今年も開花していませんでした。
クマガイソウは種だけでなく、根からも増えるそうです。


今回の成果(コンプリート)
ユウシュンラン発見!!たぶん...