子供の頃の記憶を辿りながら、千葉県の野生ランを探す

カキラン完全コンプリート!!

                

(第107回)07月

カキラン完全コンプリート!!


数年前に花を持たないカキランと思われる個体は発見していたのですが、開花することなく消滅してしまいました。
カキランについては、私が子供のころでも自生地は2箇所しか知りませんでしたし、その2箇所もすでに建設工事でありません。
他のエリアでは湿地帯や、谷戸や谷津田と呼ばれる里山がらみの場所で見られる所があるそうですが、私の見た自生地は雑木林の隣にあるススキ原や、 ススキ原が近くにある明るい竹林の一角にまとまって生えていました。
谷津田はあるのですが、カキランが生えているという話を当時から聞いた事はありませんでした。
元々、私の地域は谷津田よりも川廻しと呼ばれる方法で作られた田んぼが多く、谷津田自体が少ないのと、田んぼの脇は草刈りが頻繁に行われているので、 なかなか定着出来ないのかもしれません。
しかし、ダメ元で、かつてカキランがあったエリア近くの田んぼの土手などを、暇さえあればチェックしていました。
知り合いの農家さんや、農作業をしている方に話しかけて、何度かありそうな所を探したのですが、見つけることは出来ませんでした。
なので、視点を変えて、昔からある谷戸っぽい所に点在する堰の周りを日ごろからチェックするようにしていました。
よほど管理されていないと、草刈りをしない場所が多いので、昔から生えていればまだあるのではないかと。
このような堰の土手をチェックします。


草があまりにもボウボウなので、さすがに今回もダメかと思いましたが、遂に!!


花は終わっていましたが、間違いなくカキランです。
この1本しか見つけられませんでしたが、開花時期には目立つので、もっと見つけれるかもしれません。
もし来年花を見ることが出来れば、花を見るのは、およそ40年ぶりという事になります。
これで子供の頃に自生している所を見た野生ランは全て完全コンプリートした事になります(未発見のコアツモリソウは、近所の人が山から採ってきて育てていたものを見たことがあるだけ)。
そこで、オールコンプリート記念特別企画
日ごろ私のふざけたHPに遊びに来て頂いてる方に感謝して、
「アワチドリ自生場所観察会」
を企画予定です。
今までかなり多くの方から「アワチドリの自生地を教えてほしい」
という問い合わせがあったのですが、さすがに不特定多数の方に教える訳にはいきませんので、全てお断りしていましたが、
「何が何でも見たい、撮影したい」
「何度も探したけど、どーしても見つからなかった」
「教えてもらって見に行ったけど、どうやら2次的な自生場所の可能性があり、完全に野生の自生場所を見てみたい」
などの理由で、情熱あるメールを頂いた方から抽選で数名の方をアワチドリ観察会にご招待する予定です。
期間は来年からの(2024~2025)2シーズンのアワチドリ開花時期である6月中旬ごろ
私が直接案内しますが、もちろん私に対してサラリーが発生することはありません(無料)。
ただし案内する場所によっては交通費等が発生する場合があります。

◆応募条件

何が何でも自生地が見たいという熱いメールを送ってくれた方
採取が目的の方(研究者の方でも)は固くお断りします。
今時いないと思いますが、野草販売業者の方も固くお断りします。
自生場所の情報を他言しないと固く約束出来る方
自生場所が特定出来ないアングルでの撮影に協力して頂ける方
その他、SNS等に掲載する場合の条件をご了承して頂ける方(詳細はメールにて)

■自生場所の選択

◇とにかくただ見たいという方(まずはこちらからとなります)。
駐車場からたいして歩くこともなく、比較的安全な場所から観察して頂ける所にご案内出来ます。
車がない方は、バスでも来られる場所です。
ただし、肉眼で見ることは困難な距離があり、双眼鏡が必須です。
撮影する方は、それなりの望遠レンズ等の装備が必要です。

◇目の前で見たい、撮影したい方
こちらは、ややハードルが高く、こちらとしても、ある程度信頼関係が出来ていないと、場所が拡散してしまったり、最終的に盗掘の可能性 も(まあ今時ないと思いますが)出てしまうので、お互い素性を知った上で、何度かやり取りして、知り合いになったレベルでのご案内とします。
基本的に車を所有の方
※頂いた熱いメールの内容によっては、いきなりご案内出来る場合もあるかもしれません。
来年の4月頃から5月くらいに改めて募集しますので、興味ある方はお見逃しなく!

今回の成果(コンプリート)
花持ちのカキラン発見!